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ねこの本
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ねこのお医者さん (講談社プラスアルファ文庫)

『猫の家に一冊あって悪くはない』
 本の前半は、健康な猫の環境作りや病気のサインの見分け方など、猫との生活における注意点、後半は猫の病気リストで、症状や治療法が病気ごとに描かれていて、まさしく帯びに書かれている通り「家庭の医学」と一緒で、読むと怖くなる。
 まえがきを読むと、どの段階で獣医に行くべきかなどを載せてある、と書いてあるので、これは重宝しそうだと思い読み進めていくと、結局、たいていのことに、「すぐ病院へ行きましょう」というようなことが書かれていた。もっとも、責任回避という点から考えると、それも仕方がないと思う。そのへんは柔軟に考えて、普段の状態を一番よく知っている飼い主が判断していけばいいのだろうけれど、トイレの環境についての項で、著者の家には猫が四頭いて、トイレに他の猫の臭いが残っていると嫌がるから、一日に二回、砂をすべて取り替え、その結果一袋8.5リットルの猫砂二袋が一日でなくなってしまう、と書かれているのには驚いた(紹介しているだけで、それを勧めているわけではないけれど)。
 この本の中で一番よかったのは、猫の体の特徴を述べた項である。猫の骨が強くて軽く、柔軟であるために、あのようなしなやかさが生まれるのだとか、どんな明るさにも対応できる目のことだとか、敏感なヒゲ、人間には聞こえない超音波までとらえることの出来る耳のことを読んで、妄信的な猫信者は、いかに猫がすぐれた動物かということを再確認して、幸せな気分になれた。
 とくに目新しい情報はなかったけれど、病気のことが詳しく書いてあるから、猫の家にそういう本が一冊あるのは、悪くはないと思う。

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